黒と白
「ランチ一緒に食べる?」彼からのお誘いを受けて、お出かけ。
多分私は、ニコニコしていたんだろうな。
「色々と悩ませてごめんなさい。」
とお詫びすると
「ん?そこまで悩んでないよ。GW明けは、きっとこんな風な事言い出すと予想出来ていたし」ですって。
(何だって?!....いやいや、これも私に罪悪感背負わせないように言ってるだけかと。)
むしろ連絡できたけど、雪側で色々事件が起きていたので、控えていてくれていたそうです。
(詳細は明かせないけど、確かにトラブルはありました)
ランチをゆっくり食べた。
彼を仕事へ戻してあげないといけない。
チューしなくていいの?と別れ際に聞く彼。
私の車に彼を呼び寄せると、いつものアレ。
私の手を両手で包んでじーっと眺める彼。
好きが溢れてるゾ。
「こうしちゃうと、帰れなくなるんだよなぁ」と後悔したように呟く彼にギュ〜って抱きついた。
キスした。
多分、サンシェードしているから見えにくいハズ。見えても大した事はないハズ。
「誤解しないで聞いて欲しいんだけど、俺は毎日会いたい。そして毎日抱きたいって思ってる。実現出来るとか出来ないとかじゃなくて、そんな風に思ってるよ」
【誤解しないで聞いて欲しい】の枕言葉は、
「身体だけの関係じゃないよ」って意味と、
「そう思うなら、そうしてよ」って私に言わさない為の釘を刺す。
俺...金曜日も仕事調整しようかな。
抱きたい とストレートに伝えてくる。
私が彼を抱きたいのに。
彼の「あいたい」は「会いたい」ではなく、
『逢いたい』と書いてくれます。
お気に入りのレストランも「また行こう」ではなく、『季節が進んだら、もう一度来よう』と言ってくれます。
『時間を共有できるよ』と言ってくれます。
言葉が情緒的でゆっくり味わいたくなります。
でも、表情は豊かではありません。
そのアンバランスさが、私を敏感にさせます。
段々日差しがきつくなってきたせいか、日焼けのせいで、左手の結婚指輪の跡がわかる。
努力の証を私は見て見ぬふり。
彼と会うか、病院以外は引きこもりな私は、彼も驚く程の色白に。
考えてみたら、似ているようで2人は正反対なのかもしれないな。
彼の様に太陽程の明るさは、私にはないけれど、たった1人位なら、月の明るさで照らし出す事は出来ると思うのです....なんてね。
大切だからこそ、手を離したくなるって気持ちと、私の人生の中で絶対に手を離してはいけない人だったとしたら....と考えると何が正解か本当にわからなくなるのですが
「結局、どうしたって彼が大好き」に繋がってしまうのです。
明日も彼と同じ世界にいられますように。