奇跡の軌跡

恋に落ちてしまった私の物語 / 私だけが独身

意地悪

朝から、仕事で私の家の近くまで来てるとメールがあった。

スケジュールを聞いてみるも、午前中は忙しいけど、午後はフリーだよと。

でも会おうとは言ってこない。


うーん...年度末だし、忙しいだろうから我慢するよって返事だした。


すると、彼から「逢えるよ。夜遅くまでは無理だけど、4時間の休憩タイムなら行けるよ!

昨日沢山寝たから体力もあるし」と、私的にとても微妙な返信が来た。


4時間の休憩タイムって何?

めちゃくちゃヤル気やし、なんかそれだけみたいで、嫌だ。


でも、彼はそんな相手の気持ちを考えずに発言する人じゃないけどな〜?

わからん...


とりあえず、返信せずに放置。


すると待ち合わせ時間のメールが届いた。


どうしたもんか?

まぁ会って真相を聞いてみて本気で休憩だけ行くつもりなら、ちょっと拗ねていいかな?

ホテルは拒否してもいいかなと思いつつ待ち合わせ場所に。


待ち時間が少しあったので、一応近場のラブホで良さげなとこ探してみた。


待ち合わせ場所の地下の駐車場にいてると、圧迫感を感じ、車外で彼待ちした。

向こうから歩いてくる彼の姿を発見した時には、もう嬉しくて、微妙なメールの内容なんてどうでも良くなった。

私に尻尾がなくて良かったよ。


車に乗り込むなり「どこ行く??どうする?」と彼。

と言うか、あのメール何ですの?と質問すると、イタズラっ子みたいな顔になり「会いたいって雪に言わせよう思ったんだけど、言ってくれなかった... ちょっと意地悪した」


なんですと?!もぉー!と少し拗ねると「ゴメンゴメン。マジメなんだから(笑)」と、ニヤニヤされた。

ちきしょーっ。


悩みながらホテル行きたいのかと思って下調べしたんだけどーと、お目当てのラブホテルのページを彼に見せると目を丸くして

「ホンマに真面目やん!!冗談で言ったのにー!どんな反応するかなと思っただけやのにー!可愛いなー」と笑われた。


ラブホの検索とか、これどう?とかって言うのめっちゃ勇気いるのに...このヤロ〜!


話し合いの結果、私の大好きな洋食屋さんに行く事になった。

車の中ですぐに彼が私の手を求めた。

手を繋いで、やっぱり彼は繋いだ手をじ〜っと見つめている。とても満足そうに見える。

横から眺めていると、笑っているようにも見える。この仕草、しょっちゅう見る。

彼が私の事を、好きなのが見える時間だ。


駐車場からお店まで50m、歩く時も手を繋いだ。

日差しが、空気が、気温が風が彼が気持ちいい。

隣に大好きな彼がいる。

なんだか照れくさい。


私がトイレに行っている間にオーダーを済ましていてくれた彼。

私の分だけご飯は小盛りに頼んでいてくれた。

そういう配慮好きだ。女扱いっぽくて。

2人でモリモリ食べた。

そもそも私達は、会社ではドコドコのアレが美味しい、コレが美味しいって情報交換をよくしあっていた。

趣味があわないわけない。それも嬉しい。

大満足して駐車場に戻ると食べ過ぎて眠くなってきた。


結局、ホテルに入ってしまった。

部屋に入るなり彼に抱きついた。

また理性ストッパーが、ぶっこわれそうになった。

単にイチャイチャしたいだけなんだけど。

彼の腕の中にいると、すごく心がほぐれる。

緊張感が一気にほどける。

何なんだ?この心地良さ。

味わった事がない心地よさ。


また背中の同じ位置にホクロ見つけた!

こんな特徴的なホクロの位置が2つも同じだなんて、似ているのかな。


途中感じ過ぎたのか、彼に押さえつけられたのが、怖くなったのか一回軽くパニックになった。身動きが取れなくなって、彼を押しのけた。

彼も何か感じたようで、身体を離してくれて抱きしめてくれた。

大丈夫だよって言ってくれた。

でもやっぱり怖くなって身をよじらせ逃げようとすると、「大丈夫だから。しっかり俺に抱きついてごらん」と彼。

彼だ!大丈夫だ!と妙な安心感を得られた。

背が高くて、私より身体が大きくて、多分彼以外なら好きになんかなっていない。

どんな時でも私の身体を考えていてくれている。

後で聞いたけど、無意識の内に私は首を振ってしまっているようで、そのせいでまた持病が悪化しないように、片腕を回し支えていてくれていたみたい。それなのに、ゴメンよ....


ベッドの中で、彼に抱きしめられながら、少し眠った。神経質な私は、誰かと一緒になんか眠れない。

まして腕の中で抱きしめられながらだなんて、あり得ないのに。

彼の腕の中は、とても安らいで気付いたら眠ってる。

前にもこんな事があり「腕にヨダレ垂らしそうやったから起きたわ」って言うと、「ヨダレ位いいのに〜。でも自分自身が許せないんやな」って。

脳震盪起こしてヨダレ垂れて汚いから殴る元旦那と、同じ人類ですか?


帰りの車の中、来シーズンはまた一緒にスノーボード行けるかな?って話になった。

来年のスノーボードのシーズンには、あなたはまだいる?と、聞いてみた。

「間違いなくいるね!」

「私と別れたら泣いてくれる?」って聞くと、

「泣くどころか、死んでやる〜!!」って笑いながら言ってくれた。

「相当引きずるやろうな〜....」とも。


彼はポジティブで、あまり過去を振り返らないタイプだから、私とお別れしても2日位で立ち直りそうだったから、少し安心した。


「私、あなたに『依存』してると思う?」

って聞くと、

「間違いなく依存してるでしょ!」と。

え?これって依存なの?と、びっくりしていると

「俺も依存しまくってる。依存していないと、毎日毎日電話して、メールして、時間できたら会って...ってしないよ。こんなん初めてだよ」

と。


依存って悪い意味としか思ってなかったけど、彼に言われると、依存も悪くないな〜と感じた。

彼にかかると、全てがいいように変化する。


こんなに沢山の人がいる中で、出会い、好きになれた事、本当に有難う。

今でも彼の顔を見ると不思議な気持ちになる。

私が知っている仕事中の彼と今目の前で、ニコニコ笑って私だけに優しさ放出してくれている彼とのギャップに。

なんて書けば、言葉が追いつくのかな。

これが愛なのだと思う。

今まで出会った人と全然違う感情を抱いてる。

人生とは本当に不思議だ。


金曜日は2人でカニを食べに行く予定。

夜にカニ食べた後、お花見。

お昼から夜まで彼を独占できる。

なので、またホテルに行って今度はゆ〜〜っくりする予定。

映画でも一緒に見ようかな。

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