再検査
なんとなく受けたHIV 検査で、まさかの判定保留。
目の前真っ白ってもんじゃない。
人生でこんなに衝撃を受けたのは、元彼がゲイだった告白を受けた時以来だ。
手が震えた。身体が震えた。
判定保留は1%の可能性?
言い換えれば、99%の人が陰性となっているのに、私は1%を引き当てた。
色々悩んだ結果、さらに彼には内緒で再検査を受ける事にした。
これで判定保留だと、陽性がますます濃厚になる。
恐らく血の入ったクーラーボックスを持って、パタパタとスリッパの音を立て慌ただしく出て行く白衣の人。
もうこれだけで、ただならぬ気配。
10:40に結果が出るはずなのに、時計の針は11:10を過ぎている。
前にここに来た時は時間通りに呼び出された。
判定保留となった時も、呼び出しまでやたら待たされた。
目眩がする。
息が出来ない。過呼吸みたいになる。
彼にさえ感染してなければいい。
ただただひたすら祈る。
亡くなったおじいちゃん、おばあちゃん、愛犬にも助けてと祈りまくる。
そして私は3番なのに、なぜか1番最初に呼ばれた。多分アウトだと感じた。
部屋に入ると、席に着くより先に担当の方が緑のファイルを取り出しながら言ってくれた。
「今回の結果は陰性でしたよ」
ですよね....だって移る可能性ゼロのはずなんだもん...と言いながら、私は大号泣してしまった。
しゃくりあげる程泣いてしまった。
泣きながら、「遅いし、1番に呼ばれるからダメかと思いました」と伝えると、
「絶対心配されていると思いました。念には念を入れて、絶対に間違いのないように確認していたんです。判定保留を聞いていたので、1番にお呼びさせていただいたんです」と言って下さった。
助かった。
生きた心地しなかった。
死ぬのは、本当に怖くないし自分だけなら何の問題もない。
彼に移していたら、多分私は命を絶ったと思う。
なぜHIV の検査に行ってしまったんだろう。
行かなければこんな怖い思いする事ないのに。
彼には伝えなかった。
彼に心配かけたくなくて。
いや、十分かけているけど。
彼は疑う余地もなく陰性。
私が先月の陰性が250万分の1の偽陰性を引いたのかとも考えた。
だから、彼には嘘をついた。
もう問題は解決したけど、嘘をついた。
知らなくていいと思った。
それでなくても、元婚約者がゲイの女と付き合っているんだから、余計な想像して欲しくない。
もう大丈夫とわかったら、彼に抱かれたくなった。
HIVの感染源が、億が1彼だとしたら喜んでしまった自分に、どれだけ彼を愛しているんだか思い知ってしまった。
本当にバカな私。
HIVは、もう怖い病気ではないと言う。
確かに調べていて、私の持っているイメージとは、かけ離れていた。
薬でウィルスをほぼゼロに出来るし、それが出来るって事はセックスで妊娠、出産も出来るそう。(ま、私は妊娠も出産もできないけど)
寿命を全うする人も多いそう。
その為には早期発見、早期治療が必要。
何にしても、病気でない方がいいのは当たり前。
リスクのある行為は、これからも絶対に避けようと思う。
偽陽性とかホンマに生き地獄です。
これはなった人しかわからない。
強烈です。
ちなみに、偽陽性となった原因は私の場合、ヘルペスかなと。ただヘルペス出ていても、陰性と結果が出る人もあるみたいで、やはり判定保留は稀だそうです。
あと女性である事かなと。
判定保留になる方は男性より圧倒的に女性が多いそうです。
男性が判定保留となると、厳しいかと言うと女性よりかはそうかもしれませんが、偽陽性の可能性の方が高いそうです。
それと、私は乳がんの細胞診(針生検)でも2回も偽陽性でているので体質もあるのかも。
ちなみに私はいずれも第4世代の抗原抗体検査の即日検査を受けています。
判定保留の可能性がら1%と高い分、見逃しはしない仕組みなので、陰性となれば間違いないそうです。